ボクサーを目指していた友人が起こした傷害事件

高校時代からの友人の1人にボクサーを目指していた男性が居ます。あまり勉強は得意な方ではなかったのですが、ボクシングジムにはとても熱心に通い、将来は世界で戦えるボクサーになりたいというのが彼の夢でした。

父親が早くに亡くなったので彼は母親を少しでも早く安心させるためにも頑張って強くなるのだという確固たる信念を持っていました。そんな強くて心優しい友人が傷害事件を起こして被害者に生涯治ることの無い後遺症の残る怪我を負わせてしまいました。

被害者は命に別状は無かったものの、生涯車椅子の生活を送ることになってしまい、友人の罪は計り知れないものとなってしまったのです。傷害罪で逮捕された友人に一目会って話がしたいと何度も彼の母親は警察に出向いているのですが、結局面会は許されず、相手の方への償い、ボクシングジムへの謝罪におわれ、彼の母親は疲労からついに倒れてしまいました。

それでも何とか彼の支えになりたい一心で、その方法を求めて弁護士事務所に相談に行き、できるだけの事をしてやりたいと弁護士に相談したそうです。誰よりも苦労をかけてきた母親に対してこんなに負担をかけている事にきっと彼は心を痛めている事だと思います。

傷害事件にまで発展するような怪我を負わせた友人の罪は重いとしても、彼にそこまでの行動をとらせた原因が何かあったはずです。彼のしたことは許されないけれど、弁護士と相談しながらこれから彼を支えてゆこうと小さな体に鞭打っている彼の母の姿が不憫でなりません。