親友が商品券の偽造容疑で逮捕された

彼は高校大学と同じ水球部で競い合ってきたライバルでした。彼には何をやっても僅差で負けてしまうことが多く、ライバルだけれど自分はいつも敗者の側になることがほとんどでした。就職でもいち早く内定をとり、全てが順調に進んでいる事が羨ましかったものです。

彼の家には学生時代からお互いにしょっちゅう泊りに行き、お互いの家族からもかわいがってもらっていた間柄です。そんな彼の母親から彼が商品券を偽造した容疑で警察に逮捕されたという話を聞いたときは何かの間違いだと思いました。

動揺を隠せない彼の母親と共に警察に行ってみたのですが、彼との接見は叶わず、彼が本当にそんなことに手を染めてしまったのかを直接聞くことができないのはもちろんだし、今彼がどんな状況になっているかもわからず、私は友人として心配するのは勿論ですが、彼の両親は憔悴しきっていて見るに耐えない状況でした。

こんな状況ではわけもわからず不安だけがどんどん膨らんでいくだけなので、まずは法律事務所を訪ねて弁護士に相談してみてはどうかと彼のご両親に進言しました。弁護士の先生に自分たちのおかれた状況を説明したことで、今後の事についてもさまざまなアドバイスをもらえたらしく、ご両親もほんの少しだけ気持が軽くなったようです。大学を卒業し、誰もがうらやむ大企業に就職した彼にいったい何があったのか、今は彼との接見が叶う日を待っている状態です。